006:ツーリング途中でレギュレーター故障

2019/04/13
イベントカテゴリーの中のツーリングレポート ’19春 滋賀ツーリングの中でも
書きましたが、
レギュレートレクチファイヤ (以後、レギュレーターと表記します)が故障しました。

過去、納車後早々にレギュレータは1度交換していますので、
2回目になります。

元々の設置場所の事やネットを徘徊しても故障の多さは
結構多く、いよいよ来たか・・・・と、さほど驚く事もありませんが、
2回目という事で、前回やったような純正パーツでの
交換ではなく、少し工夫してみようと思います。



症状は、以下の通り。
電圧が通常よりも高くなってしまうというもの。バッテリー液が噴き出す前に家に帰らないと!!





ツーリングは2019年4月13日。

なんとか、休憩しながらも、
17:25 自宅到着。

途中、高速とかも使ったんですが、
いつ止まるかもしれませんので、
左側車線をゆっくりと帰ってきましたよ。

速攻で、カウルを外してみる。
レギュレーターへのアクセスは簡単なので、
取り外してみます。

(ま、目視で何かが変わっているという部分は少ないです)







一番気になっていたのは、バッテリー。

ついこの前、容量UPして
12サイズから14サイズにした新品なのに・・・・
過電圧が掛かってた事になります。

幸いというか、Ducati1098Sには入力電圧が上がりすぎると、
電圧がカットされるようなセーフティ回路が組まれているようです。
メーター内の電圧が16V以上になるとHi表示になるようです。
さらに上がると、メーター内のランプやヘッドライト保護のため、
電圧をカットするようで、ヘッドライト、メーターバックライト、
ニュートラルランプ等のパイロットランプも消えます。





過電圧がひたすら掛かり続けた訳ではないので、
バッテリー液が噴き出してきた様子はありません。

帰る時にも、時々停まって噴き出す硫酸臭が出ていないか、
確認しながら帰ってきました。

液が吹くと、バッテリーの下側にあるハーネスやECUに
かかってしまい、復旧させるのに高額修理になってしまう可能性があります。

なんとか逃れる事ができました。



ジェネレーターから出ている3本の線には、
オイルが垂れています。。。。

くそぉ・・・ジワジワ漏れてるんかな?


オイルと汚れと熱の影響か?
3極コネクターが茶色く変色してますね。

交換したいなぁ。


レギュレーターの裏側。

これでも対策品なんですよ。
レギュレーターの裏側にも放熱用のフィンがあります。
レギュレーターに繋がる黄色い線
(ジェネレータから来る交流がこれで送られます)

ケーブルが茶色く変色していますね。
熱の影響でしょうか?




さて、それでは交換用のレギュレーターを手配しないといけません。
以前から、純正品で交換するか?社外品で交換するか?は検討はしていました。

最近のバイクのレギュレーターはMOS-FETのレギュレーターがよく使用されており、
効率も信頼性も向上しているとの事。

レギュレーターのメーカーとしては新電元という会社が
メジャーなメーカーです。元々の純正レギュレーターも新電元社製です。

Amazon等でも探すと、shindengen MOSFET とかの表記で、
レギュレーターがごろごろ出てきます。(しかも格安で!) ただ、どう考えても怪しい。


重要なパーツで訳のわからない中華リプロ品を使う気はありませんので、
MOS-FETレギュレーターをどうやって入手するか?が重要です。
YAMAHAのR-1等で使用されているレギュレーターが
FH020AAのようです。
純正パーツでWebikeで買おうかとも思ったのですが、
コネクター等も準備しないといけないので、ここはヤフオクで買う事にしました。




実はかなり前からウォッチリストに入れておりました(笑)
車種等はあまり関係ありませんが、気分的にDucati流用に!って書かれてるものを落札させていただきました。

\14900.-(税込・送料込) なおかつ、防水コネクターも付属していますので、
お得な感じですね。
過去の取引履歴を見ても、悪評ゼロでしたので先人達の経験も含めて購入決定となりました。

Ducatiではパニガーレが、FH020のMOS-FETレギュレーターが使われている?等の噂も聞きますが、
どう考えても、Ducatiの純正パーツで頼んだら、
もっと高額になってるんじゃないでしょうか?


それにしても、純正パーツの電装品は本当に、日本製の部品がたくさん付いています。
後は届くのを待つ間に、その他のパーツ手配をしましょう。
コネクター類、ケーブル類、テープ類です。





これは出品者さんの画像をお借りしていますが、
FH020AA YAMAHAの純正パーツです。

怪しい商品だと、新電元のロゴ (三角矢印みたいなやつね)
が崩れてたり、するようです。
それから、このコネクター
なんていう規格だったっけなー?

これを別手配する事を考えると、一緒になっている物を選びました。
コネクター端子はこんな感じです。
ジェネレーターからの入力用の端子は3つなので良いのですが、
出力の端子が1対しかありませんので、
Ducatiの4極に変換する為に、
+2本、-2本のケーブルを出す必要があります。


こんな風にレギュレーターの裏側写真を載せている
出品者さんは数少ないです。

格安の怪しい商品の場合、
裏側にこのようなアルミプレートが使われていない物が多いみたい。
基盤の充填剤が入っているだけのものが殆どなんじゃないでしょうか?


一瞬、格安レギュレーターを買って人柱(ヒトバシラー)になってみようか?とも思ったのですが、
ここが故障すると出先でめちゃくちゃ苦労する事を知っているので、
信頼できるパーツで進めたいという事で、この選択肢となりました。

パーツの外観を見て、お気づきの方のいらっしゃると思いますが、
純正のレギュレーターとは大きさも形も違います。
純正の位置(バッテリー_のECUの奥の方)には、大きさも、ネジピッチ(2つの固定ネジどうしの間隔)も違うので、
移設前提で交換作業をします。





注文したレギュレーターが届き、
交換作業は2019年4月27日〜28日に実施



届いたレギュレーターさんと、
その他補佐頂く仲間たち。


誇らしげな 
 新電元 FH020AA 様



防水コネクター。
このコネクター、イイ感じです。
カチッ!とはまってくれます。


車両側のカプラーも劣化してきてるので、
この際交換。
同じ形状の4極と3極を準備しておきます。



これが車両側カプラー:4極
バッテリーへの充電系の+と-のラインなのですが、
なぜか4極で、2本づつケーブルが出ています。
で、、こっちが3極のカプラー
垂れてきたオイルとホコリとでかなり傷んでます。





で、、、レギュレーターの設置位置の考察。
こうかな? ああかな? あっちこっちに置いてみて考え中・・・・・
カウルの内側になるんですが、ある程度風通しの事も考えておかないと。
やっぱりダクトのそばがいいでしょうね?




ケーブルを準備します。
2Sqのケーブルにしましたので、ちょっと太いなぁ。。。

黄色3本、赤2本、黒2本



一気に引きこむ為に、
導線1本入れて、全部の配線をまとめて引っぱると、
複数の配線を通す事ができます。





こっち側:レギュレーター側はまとめておきます。



出てきた車両カプラーへの接続側。



配線の保護にはこんなチューブを使います。
何かに噛みこんだりすると厄介ですからね。。。。



配線が太くて、収まりが悪い・・・・


一応、入力系と出力系に分けてコルゲートチューブで覆う。


次は、コネクター作業です。
各配線に防水用のゴムを先に通しておきます。

後から入れられないので注意!

向きがこの方向で合ってるのかどかわかりません。。。(笑)


コネクターを取り付け。
圧着します。





圧着したうえで、ハンダを流し込んでおきます。
接触不良や、抜けを防止する為です。


綺麗に施工できました。
このゴム栓は使い方は合ってたんだろうか???



次はもうひとつのコネクターを処理します。
こっちはバッテリーへの配線にいく、黒と赤の線。
何故か4極あるというカプラーの為に、
1つの端子から2つ配線を出す予定。


赤の方には防水のゴム栓を入れたんですが、
キツ過ぎるので、黒い方(アース側)はゴム栓を省略しました。。。

端子へのハンダ固定は忘れずに実施。
できあがり。
中途半端ですが、仕方がないw

仮の位置へワイヤーで留めてぶらさげてみる。
ケーブル等の長さの調整の為です。
ある程度の余裕は必要ですが、基本は短くした方が良いです。

コルゲートチューブの端っこは、
ブチルゴムテープを巻いておきます。
ケーブル部分にも巻いておきます。

ブチルゴムテープって使い方を今まで知りませんでしたが、
引っ張りながら巻いていくんですね。
そうする事によってテープ同士がくっつくようになってるんです。
次は車両のカプラーと接続する部分です。
既存のカプラーと同じ形状の3極カプラーを取り付ける前に
配線には熱収縮チュープをあらかじめ入れておきます。
これも端子を付けてからでは付けられません。


適合コードサイズは2Sqまでらしい。
ここも、圧着後にハンダを流し込んでおきました。

その後、絶縁の為に熱収縮チューブを金属部に被さるように
装着して、ハンダゴテて熱を与えてやると、縮んでこんな感じになります。

白いカプラーが、車両のジェネレーターから出ている配線です。
黒い方が、エーモン製のカプラーです。
規格を合わせてあるので、きちんとはまるし、ロックもできます。

あ、写真を撮り忘れてしまいましたが、4極カプラーの方も同じような手順で
赤黒のケーブルに端子付けて仕上げてあります。



一応これで、車両への仮取り付けが完了したので、
試走がてら近所のホームセンターへ


レギュレーターはこの位置でケーブルを使ってぶらさげておきます(笑)
エンジン掛けましたが、14.4Vくらいで安定している様子。

よし!機能的には問題なさそうです。
ちょっと買い物に行こう!

片道1km?2kmくらい?

警告も出ずに、快調です。このくらいの短時間だと、
レギュレーター自体も熱は殆ど出ていないみたい。
フィンを触っても、 
”あったかいな。。。” 程度です。

レギュレーターの設置場所はこのフレーム部分に取り付ける事になりそうです。
さて、どうやって付ける??


ホームセンターを彷徨い、
購入してきたU字クランプとゴム板買ってきたで。


なかなかナイスなサイズがありましたわ。


一応、軽くフィッティング。


ゴム板無しで、Uボルトのリーチがこんだけか。。。


一応、キズ防止っていう ”小市民根性” が抜けきらず、
フレームを軽く1周巻くだけの長さを切り出した。

1mもあるのに、使ったのはこれだけ。
残りはパパの部屋の肥やしになるのであった。。。。(笑)

厚さは2mm 幅が50mmだったので、半分にして
25mmの短冊状に。



あたりまえですが、
2mm厚のゴム板を巻くことで、Uボルトのリーチがさらに短くなった。。。

ま、、、、なんとなく想像できた事ですが、
このボルト長では、レギュレーターを共締めできず。。。。


くそお・・・・

ホームセンターへ再び・・・・・(笑)

いそいそと、
20mm高のナットとボルトを調達。

よし、これで取り付けできるぞ!!




装着完了。
Uボルトの取り付けナットで延長させたので、
これで、取り付けはできそう。

よし、レギュレーターの固定ができました。。。。
イイ感じ。。。。w


あ、、、そうや、、、カウルを付けたらどうなるか確認してなかったな・・・


あぁーーーー!!!!!

カウルを付けてみたんですが。。。。。。
おもっくそ当っとる!! 長ナットでかさ上げした分くらい後ろに逃がさないと、
カウルが付かねーーー!!!

ま、突貫工事するとよくやるやつですわ。。。。


仕方なく、パパの部屋をゴソゴソ・・・・・

アルミの板を発掘しました。
これで、取り付け用のベースプレートを作るしかない。。。

マルチツールの
ジグソーサンダーを準備します。
初めて使うぞ!!

必要な大きさに、ジグソーで切りだし。
アルミなので、割と簡単に切れました。


Uボルトの間隔をマーキングしておきます。




プレートにレギュレーターを乗せて、
取り付け穴もマーキング。


マーキングしたところに穴あけ。
これもマルチツールのドリルヘッドを使って実行。
作業がスイスイ進みます。


アルミ板を切り出したエッジやドリルで空けた穴の周囲、
アルミ板全体も傷と汚れが多いので、
サンダーでさらっと削って仕上げておきます。



改めて取り付け。
プレートもサンダーしたら、綺麗になりました。
残った穴にレギュレーター取り付け。



ハイ! 取り付けできましたー!!

一応、この状態でカウル付けてみましたが、
エアダクトに軽く接触するくらいまで逃がす事ができました。



真横からの写真です。
やっぱりこの位置しか付けるところが無いように思う・・・
なんか、タイミングベルトカバーあたりに付けている方もいらっしゃる
ようなんですが、
フルカウル車のストリップ写真を公開してる方が少なくて、

是非インスタとかで情報交換させて頂けると嬉しいです。







作業は2日間の工程で、修理そのものは完了しました。
純正パーツで単純に 
”壊れたから交換” だと、こんなにも大げさな作業を
しなくても、30分くらいの作業で完了です。

クルマ・バイクを趣味にしてるので、何か変化を求めて作業もしますし、
仕事ではないので部材の無駄も時間の無駄も大いにあります。

ディーラーでは絶対やらない(であろう)他車流用やワンオフパーツの製作なんかはDIYの醍醐味でもありますよね。

あ、お決まりですけど、
参考にされる場合は自己責任でお願いしますよ!