003:シフトチェンジ不可

2018/05/20〜2018/06/16
シフトチェンジが突如できなくなってしまった。。。。

あまりバラした事のない部分かつ、分解整備に非常に時間が掛かりましたので、
記録として残しておこうと思います。

ただ、決定的な原因が無かったんですよねぇ。。。。

レポートは長期に渡りましたので、下に長いです(笑)


2018年5月20日。ちょうど天保山に護衛艦 【かが】 が、
寄港するって事で、入港してくるトコをバイクで見に行ったんですよ。

機嫌良く写真撮って、岸壁に係留されるとこまでを見届けて、
帰宅途中ですよ。

忘れもしません。
新なにわ筋を南下中。 ちょうど大和川を越えると
下り坂になるんですが、ちょっとラフにシフトダウンしてたんです。
4速⇒3速か、3速⇒2速かどちらかのタイミングで、
シフトレバーが動かなくなったんですよ! 
アレ??

ギア抜けで駆動が掛からないのではなく、
2速か3速かでロックしたまま動かなくなりました。
内心はドキドキしながらも平静を保ちながら、その先の
三宝公園の横で停車。

クラッチ切っても、シフトレバーは何かに引っ掛かったような感じで
上にも下にも動きません。
良く聞くリターンスプリングが折れるトラブルだったら
シフトレバーがプラプラになるんじゃないの?とか色々考えましたが、
無理して蹴ったりして、別のトコが壊れるのも嫌なので
なんとかこのまま帰る事に。

ここから10kmから15kmくらいなんで、
なんとか発進さえできれば帰れるな。。。

それでも、信号待ちのゼロスタートは2速?3速発進なので、
結構吹かして走る事になるので、
ご迷惑をおかけしました。
それよりもクラッチプレートが死んでしまいそう。。。。


結構苦労しながら、帰ってきました。
なんとかクラッチからも煙が出ることなく、帰ってこれましたが
消耗が気になりますね。。。

護衛艦は早朝だったので、
さっそくカウル外して分解を始めます。

シフトレバーを改めて踏んだりしてみましたが、
何かが引っ掛かってるのか、
中で何かが折れてるのかビクともしません。







シフトリンケージを外していきましょう。




ジェネレータカバーを外す事になると思いますので、
スプロケットカバーも外しておきます。
チェーンやスプロケは、
オイルでメンテしてますので、比較的キレイでしょ?
AELLAのクラッチマスターも取り外します。
ボルト3本です。
クラッチのセンターに繋がるロッドが出てきます

そうそう、ジェネレーターカバーを外すとなると
ウォーターポンプも外す事になると思いますので、
クーラントを抜いておきましょう。
この黒いボルトです。
クーラントは洗面器で受けておきます。


ドレンボルト。意外と短い。


ウォーターポンプを取り付けてるボルトを外します。。。

が、、、
いや、ちょっと待てよ。ジェネレータカバー外すなら一緒に
取れるんじゃね?と思ってネジを外すのを少し待ちます。


ここで、洗面器に受けたクーラントを
空いてるペットボトルに移しておきます。




作業が長期化する事がわかっているので、
洗面器に受けたままだとホコリを受けてしまうのと、
場所取って邪魔なんです。

また、犬や猫を飼ってる人は、注意して欲しいんですが、
ペットや動物にとっては有毒ですので、
間違って舐めてしまわないようにする為です。
ペットボトルに移す際に
不織布でフィルターしてみたんですが、
何やら細かいゴミみたいなのを捕まえました。



さて、ここで分解する為の準備に取り掛かります。
え?なんでか?

ドゥカティの左側のジェネレータカバー(オルターネータカバー)はすんなり外れないらしいのです。
カバーに治具(SST)を取り付けて外すらしいです。
なので穴の位置とネジサイズを記録しておきます。


ま、SSTと言ってもディーラーにしか無いものではなくて
通販等で手に入るんですけど、まぁまぁ高い。
これだけのシロモノで4000円〜5000円くらいの値段です。

左右のM5のネジで固定してセンターのネジを押し込んでいくと外れる仕組みですね。

んんんん? これくらいなら作ったら?


トラブルもメンテも ”楽しむ” って事を
モットーに作業してますんで、

ホームセンターで使えそうな金物を物色してきました。
何パターンかを考えてますので、少し多めに。
こんだけ買っても540円でした。

ますはプランA

あらかじめナットが取り付けられてる
座金とM10のボルト
これで取り外しできたら小加工で
済むんですけど。。。。

M5の固定ボルトの位置を
ちょっとグラインダーで切り欠いたらエエかな。
よしこれで固定しよう。

手持ちのワッシヤー噛まして
より強力に固定します。

これで、M10のボルトをネジ込んでいけば。。。。

アレ??

座金が
浮いてきたぞ・・・・(汗)

ウギャーーーー!!!

座金が薄過ぎたか・・・・
オルタカバーVSボルト付座金

負けました・・・。。。

うーん、、、

しばらく佇む・・・・・
あ、そうそう。

オルタカバーは数種類のボルトで留まってます。
リーチが違うので気を付けないと。
一応メモっておきます。

あ、それからオイルも抜いておかないと
いけません。


さっきの座金のSSTの時に、
外れてくれなくて逆に良かった・・・・

もしカバーが外れてたら
ガレージの床がオイルまみれになるとこでしたわ。。。

今回からはオイル受けの容器を準備したので、
前みたいにダンボールじゃないです。

オイル抜けたら、
オルタカバーを外すプランBを始動します。
プランBに登場頂くのは、
この穴の開いたプレート2枚です。

センターにM10のボルトが通る穴を開けます。
さっきの座金が曲がってしまう現実を
突きつけられたので、プレートを2枚重ねにします。



1枚目の穴をテンプレートにして
もう1枚も穴あけします。

卓上ボール盤が欲しいのう・・・


なんとか手持ちのドリルで開けきったぞ。

切り粉だらけや。。。

で、、、M10のフランジナットを準備。

これをセンターの穴に合わせます。


こんな感じ。
なんとなくSSTっぽい感じになってきた!
本当は誰にでもできるようにしたかったんですけど、
このM10のフランジナットを固定する為には
溶接しかない・・・・

めっちゃ久しぶりにやったので、ビビってます。
対象物が小さいので、やりにくい


プレート2枚とフランジナットを溶接してみたけど・・・
ちゃんと付いたかなぁ・・・?

キタネーな。


試しに取り付けて、
センターのボルトを締めこんでいった結果・・・・

ボロっ・・・・(笑)

ちゃんと溶接できてねーーーー!!!
やっぱこのナットを溶接するのは無理や・・・・・


最後の砦。 プランC

さっきのフランジナットの部分を金色の座金に換えて
再び溶接。今度は念入りに・・・

こっちの方は、対象が厚いので
溶け落ちる事も無いので十分に溶かし込めたと思います。
で、、、試しにセットしてボルトを締めこむ・・・

を!!!これまでとは違う感触。

おおおーーー!!!!
開いた隙間からオイルが流れ出てきました!!

やった! カバーが取れるぞ!!

慌ててウエスを車体下に置きます。

接触面をコジる事なく、
自作SSTでオルタカバーを引っ張り出す事ができそうです。


で、、、引っ張り出された
オルターネーターカバー(ジェネレータカバー)
やはり、ウォーターポンプは外さずにいけましたね。
何かが折れたり、挟まっていないか
確認します。
残ったオイルも拭いておきます。

見た目は何もない様子。
これがシフトコントロールフォーク。

丸いのがシフトドラムです。
どうもこの爪が引っ掛かってる様子。
フライホイールを外さないと、
シフトコントロールアーム自体が外せません。

センターナットは結構なトルクで締っています。
このトルクスのボルト(黒いやつ)も結構なトルクでした。
しかも、周囲が磁石なので扱いづらい。。。。
マーキングしながらなんとか取り外しできましたよ。
シフト機構の全容が見えた状態ですが、
やはり何かが折れたり、
スプリングが外れたりした為ではなさそう。


ごついシャフト。
このあたりのギヤ等にも削れや割れ等ありませんね。


シフトドラムについているピンをコジってやると
カチャン♪ ってシフトコントロールフォークが
外れました!

え!?これだけ??
外したパーツ。

シフトの動き自体は、元に戻ったようなんですが、
気持ち悪いので、
シフトコントロール系のパーツを手配して交換する事にします。

これが、最終形のSST。
固定ボルトの部分がレンチ入れにくいので
グラインダーで削ってあります。

ちゃんと溶接できてるんで強度は十分です。
いつも頼りになるグラインダーさん。
下のひん曲がった鉄板は、
センターナットを外す時にフライホイールが共まわり
しないように固定していた物です。


今回投入されたインパクトレンチ
ガガガっと固いねじも緩みます。

ちょっと純正パーツを手配するまでの間、
ホコリが付着したりするのを防ぐ為、
一旦元に戻します。


一応、せっかくなんで、
シフトコントロールフォークの動きがどんなもんなのか
YouTubeにUPしておきます。
参考にする人居るかな??

6月8日、手配していた純正パーツが届く。
まぁまぁ早かったです。

Webikeで純正パーツが購入できるので嬉しいです。

6点くらい頼んで、1万円くらい掛かった・・・・

クラッチのパーツが2点と、マフラーのステーも入ってますけどね
今回、怪しい動きをしていたコントロールフォーク。


コントロールアームのスプリング2点。
これが折れるというトラブルは割と多いみたい。

ウォーターポンプカバーのボルトもリーチが
違うのでメモメモ。。。


ここはもう開ける事は無いと思うので
早めに締めてしまいます。



分解時に欲しいと思っていた
パーツ皿をアストロプロダクツで購入してきました。

純正パーツ達。
これで、オイル等垂れても気になりませんね。
一気に 
”ちゃんとしてる感” が出ますねw


さて、いよいよシフトコントロールアームを外します。

根元のボルト穴が調整できるように
長穴加工されてます。

基本的には同じように組み込みますので、
ケガいておきます。
新旧比較。
見た目に大きな違いはありません。

どこかが大きくすり減ってるようでもありませんねぇ


Cリングとか久しぶりやなぁ。。。

リターンスプリング

左が新品。右が付いていたもの。
若干形状が変わってる!?

ギヤシフトリンケージ
フォークリターンスプリング
これも弱ってたりするかも?なので交換。

フォークの形状はさすがに変わってないでしょう。
多少、摩耗しているところはありますが、
何かが引っ掛かるようには見えないですね・・・・・

なんともモヤモヤします。。。

ま、交換しておきます。
シフトコントロールアーム系のパーツ
交換が終わりました。
後は元通り組み上げていくだけです。
ここで、トルクスビットが粉砕(笑)

え!?そんなにトルク掛けてないのに!


ハンドツールの方のトルクスは
焼きが甘いみたいで、こっちはグニャリ・・・・
まともな工具が無くなった・・・・



オルタ側。
これって、常にオイルに浸ってるんですよね。。。
大丈夫なんですよね?

このピンは、ウォーターポンプを駆動させるピンですね。


元通りにしていきます。


ウォーターホースも元に戻して
バンドを締めます。
シフトリンクロッドを取り付けてメカ部分は完了!!!

後は、オイルを入れて、クーラントを入れて
おしまいです。

ちょうど作業が完了したのは2018/06/16の朝です。
試走で滝畑ダムまで走る〜って言ったら、ぷりお氏も来るって事で現地で合流。
快調です。
あ、ちょっとクーラントの量が足らなかったみたい。 足しておこう。





非常に時間が掛かりましたが、SSTの製作から部品交換までを
終えることがでえきました。
これだ! という原因が見つからなかったのがなんかモヤモヤしたままですが、
いつ折れるかわからないシフトリターンスプリング等の交換を20000kmくらいで実施した事で、
ちょっと気持ちが楽になりました。

その後、ツーリング等にも行ってますが不具合の再発はありません。